河川生態保全のための水温・流況管理の目標及び手法に関する研究

研究の目的

河川の流況・水質の変化は、河川生態系に大きな影響を及ぼしていると考えられ、河川生態系保全のためには、水温・流況に関して適切な管理と目標設定が必須です。そのためには、水温・流況の変化が河川生態系に与える影響機構を把握する必要がありますが、その科学的解明に向けた調査・研究は十分に行われていません。特に定量化に関する研究はほとんど行われておらず、現在の様々な問題に対しての有効な具体的対策の提案に向けては未だ不十分となっています。また、環境保全手法の検討に向けては、基礎的情報の蓄積のための統一的、継続的なモニタリング調査が必要不可欠ですが、現在行われているモニタリング調査では定量的な検討という観点からは不十分であり、精度、地点、時期、回数、整理方法等について改めて設定する必要が生じています。本研究で得られる成果は、戦略的な環境保全手法の開発・高度化につながるだけでなく、今後の気候変動に対する適応策を、河川環境分野から検討をするうえでも有効であろうと考えられます。

研究の内容

研究担当:望月貴文

河川技術論文集(2011.7)
「河川水辺の国勢調査結果を利用した魚類および底性動物の水温・水質への依存性評価」
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