研究成果概要


国総研資料 第 979 号

【資 料 名】 重力式岸壁・矢板式岸壁を対象とした 照査用震度式の適用水深の拡張と被災検証に基づく震度修正法の提案

【概   要】  レベル1地震動に対する震度算定式の妥当性を評価する手法として著者らは被災検証法を提案し,その方法を平成19年に発行された港湾の施設の技術上の基準・同解説に記載の照査用震度式に適用した.その結果,重力式岸壁については被災検証結果が良好であったが,矢板式岸壁については控え直杭式と控え組杭式の両方において良好ではないということが分かった.
 以上の状況を踏まえ,本稿では,現行の照査用震度式の適用範囲外であった-16.0[m]以深の水深の構造物についても適用できるよう,照査用震度式の適用水深の拡張を行う.さらに,適用水深を拡張した照査用震度式においても被災検証結果が依然良好ではなかった矢板式岸壁を主たる対象として,被災検証結果を改善するような,照査用震度式の修正法を提案する.併せて,照査用震度式の定式化及び照査用震度の算出の上で必要な各種パラメータの変更に伴う被災検証結果への影響と,算出される震度について考察し,被災検証結果の観点から適切な各種パラメータの選択を行う.

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 福永 勇介,野津 厚,宮田 正史,竹信 正寛,小濱 英司



表 紙
中 扉
目 次
本 文
奥 付


全 文 3,993KB