研究成果概要


国総研資料 第 956 号

【資 料 名】 控え矢板式係船岸の永続状態における レベル1信頼性設計法に
関する基礎的研究

【概   要】  控え工を有する矢板式係船岸の永続状態における性能照査に用いる部分係数は,「港湾の施設の技術上の基準・同解説(平成19年)」において,材料係数アプローチに基づく部分係数として構築されている(以下,同解説部分の控え矢板式係船岸の永続状態の性能照査方法に関して「H19設計法」という).これに対して,地盤が関連する破壊モードに関する性能照査には,荷重抵抗係数アプローチに基づく部分係数を適用することが望ましいとの知見が既往の文献から得られている.本研究の主な目的は,控え工を有する矢板式係船岸に関する代表的な破壊モードである根入れ長,矢板の本体応力,タイ材応力の各性能照査式に対して荷重抵抗係数アプローチによる部分係数を設定することである.
 本研究では,控え矢板式係船岸の根入れ長,矢板本体およびタイ材の応力照査に関し,既報の国総研資料No.901で提案された目標安全性水準となる断面を設定し,モンテカルロシミュレーション(MCS)を用いて破壊確率の評価を行い,目標破壊確率の設定を行った.また,設定した目標破壊確率 に対して荷重抵抗係数アプローチによる部分係数を提案した.さらに,提案した部分係数を用いた試設計を行い(以下,提案設計法),永続状態に関する提案設計法およびH19設計法とレベル1地震動に関する変動状態における照査断面の比較を行った.

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 松原 弘晃,竹信 正寛,宮田 正史,渡部 要一



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