研究成果概要


国総研研究報告 第 14 号

【資 料 名】 空港コンクリート舗装の目地間隔と目地材料の規格に関する研究

【概   要】 コンクリート舗装では,通常施行目地,収縮目地が必要で,空港の場合,それぞれの目地間隔は空港舗装構造設計 要領で定められている。施行目地は施工上の都合で設けられる目地で,通常はコンクリートスプレッダやコンクリ ートフィニッシャなどの舗設機械の施工幅から,最大7.5mと収縮目地はコンクリート版の体積変化によって発生 する拘束応力を軽減させるために設けられ,その目地間隔は,通常の気象条件では,版厚300mm以上の場合最大7. 5mと規定されている。しかしながら,最近では7.5m以上の施工幅に対応できる舗設機械も存在すること,収縮目 地間隔はこれまでの経験によって定められていることなどから,目地間隔を広げることが可能となれば,コンク リート舗装の構造的弱点である目地を減らし,維持補修コストの削減ならびに乗り心地の向上を図ることが可能 になると考えられる。また,空港コンクリート舗装の目地に使用される目地材や目地板などの目地材料に関して も,空港土木工事共通仕様書において規格が定められている。これらの目地材料は,コンクリート版の膨張や収 縮による変形に順応し,雨水や土砂が目地から侵入することを防ぐ目的で使用されている。目地材料に関する規 格では,目地材料の材質によって規格値が異なっていることや,試験方法が明確でないことから,目地材料に要 求される性能を反映している規格であるとは言い難い。空港コンクリート舗装の目地部においては,目地板がコ ンクリート版の膨張変形を十分に吸収できないことや,目地材のはみ出し,剥離,老化などが原因と考えられる コンクリート版自体の破損例が報告されており,維持補修コストの削減のためにも長期の供用を考慮した目地材 料の規格が求められている。以上の背景から,本研究では,空港コンクリート舗装の目地の合理化を目的として ,現行の規格よりも目地間隔を広げたコンクリート舗装の適用性,ならびに空港コンクリート舗装の目地に用い られる目地材料の規格について検討した。

【担当研究室】 空港施設研究室

【執 筆 者】 坪川将丈,八谷好高,松崎和博



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