研究成果概要


国総研研究報告 第 5 号

【資 料 名】 係留施設に作用する上載荷重の確率特性

【概   要】 国際規格(ISO2394)では、 設計照査法として部分係数法を採用しており,部分係数に荷重の確立特性が反映されている。しかしながら, 現在の日本の港湾構造物の設計法は,安全率に基づく方法あるいは許容応力度法が採用されており,すべて の荷重が合理的に決められているわけではない。今後,国際規格との整合性を考慮し,部分係数法により港湾 構造物を設計していくためには,荷重の確立特性を考慮して合理的に設計値を決める必要がある。現在,日本に おける港湾構造物の設計において,上載荷重は常時10〜30kN/m2,地震時は常時の1/2としている場合が多い が,これらの値は経験的に決められたものであり明確な根拠がない。よって,本研究では,雑貨貨物,バラ荷貨物, コンテナ貨物を対象として上載荷重の現地調査および資料収集を実施し,上載荷重の確率分布を評価すると共に, 常時および地震時の上載荷重の設計値の評価を試みた。本研究結果より港湾構造物の設計に用いる上載荷重の 確率分布として以下を提案する。また,現行の港湾の施設の技術上の基準・同解説も考慮し,ISO2394(1998)に 従って上載荷重の特性値および設計値を算出した結果をまとめると以下の通りとなる。ただし,設計実務への適用 にあたっては,採用する設計手法や性能関数に応じて,適切な特性値および設計値を採用する必要がある。

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 森屋陽一,山本修司



表 紙 25KB
中 扉 105KB
目 次 39KB
本 文 4,647KB
奥 付 17KB


全 文 4,813KB