平成14年 8月 1日
国  土  交  通  省
国土技術政策総合研究所

「茨城バスロケーションシステム」の
実証実験について



 ITS(高度道路交通システム)技術を用いた公共交通の支援および道路管理の効率化の実証実験として、東京〜茨城間を結ぶ高速バスを対象に、バス停への到着予定時刻情報やバス走行位置情報を携帯電話やインターネットで提供する社会実験を平成14年8月3日から開始します。

1.背景
 東京と茨城県の各都市を結ぶ高速バス路線は17路線と関東地域において屈指の本数を誇り、県内84市町村中、28市町村が東京と連絡されています。
 また、高速バスは「安い」、「乗り換えがない」、「必ず座れる」など人気がある一方、渋滞などによる遅れを知ることが出来ず不便な点もありました。

2.目的・経緯
 国土交通省では、関係機関とITS(高度道路交通システム)を推進しており、
この一環として、平成13年度より学識経験者、関係機関による「茨城バスロケーションシステム検討委員会」を設置し、バスの運行情報提供による公共交通の支援や道路管理の効率化を目的に検討を進めてきました。このたび準備が整いましたので具体的な検証のため実証実験を行います。

「茨城バスロケーションシステム検討委員会」
委員長横浜国立大学大学院 中村文彦助教授
関係機関国土交通省関東地方整備局、国土技術政策総合研究所、関東運輸局、
社団法人 茨城県バス協会、茨城交通梶A関東鉄道梶A
ジェイアールバス関東梶A鞄立電鉄バス
事務局国土交通省 関東地方整備局常陸工事事務所
国土交通省 国土技術政策総合研究所

3.実験概要
【実験期間】
平成14年8月3日(土)から  平成15年3月31日(月)まで

【対象路線】
常磐自動車道を利用して東京から茨城間を走る下記の高速バス路線
 東京〜つくばセンター線
 新宿・東京〜水戸線
 東京〜日立・高萩線
 東京〜北茨城線

【対象台数】
 茨城交通11台
 関東鉄道40台
 ジェイアールバス関東128台
 鞄立電鉄バス11台
   計190台

【実験の内容】
 実験システムを用いて、東京と茨城間を結ぶ高速バスの走行情報をもとに乗車・降車バス停への到着予定時刻、現在位置情報、時刻表を、インターネット及びインターネット対応の携帯電話へ提供し、利用者への情報提供の有効性などについて検証します。また、収集した運行情報を利用し、運行管理の支援および道路管理の効率化について検証を行います。


【システム概要】
@茨城交通、関東鉄道、日立電鉄バスの車両は、GPS(全地球測位システム)受信機を搭載し、バスの位置を測位します。
A測位情報などはパケット通信により携帯通信網を介して、定期間隔でセンターサーバへ送信され到着予定時刻や現在位置など提供情報を作成します。
B作成された情報はインターネット及びインターネット対応の携帯電話(iモード、EZweb、J-SKY)で提供します。
C既にシステムを運用中のJRバス関東ともシステム間の接続を図り、運行情報を収集します。

※参考資料 別紙1:情報提供イメージ図 (bus.pdf)


【導入効果】
  バス利用者は、自宅等を出る前に乗りたいバスの最寄りバス停到着予定時刻や予定所要時間・降車バス停への到着予定時刻が得られるため、出かける時刻の調整やバス停での待ち時間の短縮など利便性が向上し、鉄道など他の交通機関との経路比較・選択を可能にします。また、外出先でもインターネット対応携帯電話でバスの運行状況を把握する事が出来ます。
バス事業者は、自社車両の位置情報や、運行状況などの運行管理の支援情報が得られます。
道路管理者は、走行データから道路交通状況を把握でき、道路事業の計画や整備効果の評価等に利用することが可能です。

4.情報提供のアドレス
   情報は、下記のアドレスから利用することができます。

インターネットでは
   http://www.bus.nilim.go.jp

携帯電話では
・i-modehttp://www.bus.nilim.go.jp/i/
・EZwebhttp://www.bus.nilim.go.jp/e/
・J-SKYhttp://www.bus.nilim.go.jp/j/




Back Home  ひとつ前に戻る



国総研
国土交通省 国土技術政策総合研究所




All Rights Reserved, Copyright (C) 2002, National Institute for Land and Infrastructure Management