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第2章 評価の結果




第2章 評価の結果
 
 本評価結果は、平成16年度第4回国土技術政策総合研究所研究評価委員会における審議に基づき、とりまとめたものである。
 
  平成17年3月29日
  国土技術政策総合研究所研究評価委員会
  委員長 虫明 功臣
   
「受益者の効用に着目した社会資本水準の評価に関する研究」の評価結果(事前評価)
【総合評価】
 本研究は、今後の社会資本整備のあるべき水準について、公平性と効率性の問題を整理し、局所・単機能・短期間であった評価を広域・複合・長期間に広げる大変重要な研究であるため、国総研で重点的に実施すべきものと評価する。
【研究を実施するに当たっての留意事項】
 本研究の前段階でどこまで研究が進んでいるのかを示し、ブレークスルーすべき点をより明確にして進められたい。また、評価方法については、実際に使ってみてどうかという観点が重要である。評価体系そのものが独立して存在することのないよう留意し、合意形成やコミュニケーション過程との関係も考慮することが重要である。また、受益者をどう考えるかという点に留意しつつ研究されたい。空間的な問題については、国土計画でいわれている二層の圏域構造、まちづくり交付金、道州制の問題等を念頭に置けば、“ナショナル”と“ステート”、“ローカル”等との関係を整理してより説明すると良いと思われる。
 なお、研究を進めるに当たっては、以下の点についても配慮されたい。
 ・標準的なモデルでカバーできない部分をいかにうまく整理して国民に示すかにも留意して
 いただきたい。
 ・受益者が求める整備水準と受益者や地域の特性、例えば、災害経験の有無等、の関係を考
 慮して研究を進められたい。
  平成17年 3月 4日
国土技術政策総合研究所研究評価委員会分科会
第1部会主査  石田 東生
本研究の核となる研究課題については、当分科会にて国総研で重点的に実施すべきものと評価している。(2004年7月)

「ヒューマンエラー抑制の観点からみた安全な道路・沿道環境のあり方に関する研究」
の評価結果(事前評価)
【総合評価】
 本研究は、交通事故件数、死傷者数が過去最悪の水準にあるという切実な状況において、道路・沿道環境のあり方を検討することによって、ヒューマンエラーの減少を実現する対策を提案するものであり、重要な研究であるため、国総研で重点的に実施すべきものと評価する
 なお、研究を進めるに当たっては、以下の点についても配慮されたい。
【研究を実施するに当たっての留意事項】
 事象の発見方法・データ分析の過程では、交通関係の事業者や交通管理者と連携してデータを収集する等、関係機関との連携を図られたい。また、自動車対自動車の事故だけでなく、歩行者や自転車との事故についても取り上げていただきたい。走行実験の実施に当たっては、被験者の属性、実際の事故の状況を考慮した走行実験の状況設定等について十分に検討し、研究成果は実際の現場での試行を進めると同時に、安全性だけではなく、まちづくりや景観にも配慮した対策となるように進められたい。
 なお、研究を進めるに当たっては、以下の点についても配慮されたい。
ヒューマンエラーの減少による交通安全対策の検討を行うとしているが、その際高齢者の
 特性についても考慮することが望ましい。
死亡事故の中でも優先して減らすべきものの選択にある程度の価値判断や政策的な視点を
 取り入れても良いのではないか。
平成17年 3月 4日  
国土技術政策総合研究所研究評価委員会分科会
第1部会主査  石田 東生
本研究の核となる研究課題については、当分科会にて国総研で重点的に実施すべきものと評価している。(2004年7月)