各種資料

第2章 評価結果





評価の結果
 
 本評価結果は、平成15年度第1回国土技術政策総合研究所研究評価委員会における審議に基づきとりまとめたものである。
 
  平成15年7月23日
  国土技術政策総合研究所研究評価委員会
  委員長 虫明 功臣
   
【総合評価】
 研究開発活動については、国総研研究方針に基づき、15のプロジェクト研究を推進するとともに、中長期的な必要性に基づく基礎・基盤研究も着実に実施され、多くの研究論文の発表等の成果が得られていることは評価できる。なお、研究課題の選定に当たっては、これまでの研究成果・研究開発動向からの位置づけと、国総研が取り組む意義を明確化することが望まれる。
 研究開発活動の成果として、多くの研究成果が施策へ反映されており、また、現場への技術支援活動も幅広く行われていることは、国総研としての使命を果たしているものと評価できる。今後も、現在推進されているプロジェクト研究等が施策に反映されていくことを期待したい。
 情報発信については、その目的・内容に応じて、それぞれの情報媒体の役割を踏まえるとともに、参照を容易にするなど、わかりやすい研究成果の発信を行っていくことが重要である。また、国総研の研究成果がどのように施策に反映されたかを明確に示すとともに、それらを情報発信していくことが重要である。
 なお、自己点検結果については、その記述が必ずしも十分になされているとは言えないことから、自己点検結果及びそれに基づく対応方針の充実を図られたい。
 平成16年度の新規研究開発課題(案)については、国総研において実施すべき課題として必要性が認められると評価する。なお、研究に着手する前に、研究計画や研究体制の面も含め、専門的視点からの評価を受け、より的確に研究開発活動が進められるようにされたい。
 以下に列挙する各委員からの指摘事項も参考に、国総研の使命を果たしてゆくことを期待したい。
 
 
【委員からの指摘事項】
 
(研究活動とその成果)
施策へ反映された研究について、どんな研究が具体的に施策のどの部分に反映されたか、その背景がよりわかりやすくなるとよい。
研究開発課題がどこに位置しているかをマトリクスを作成してまとめると分かり易いのではないか。これまでやってきた研究と新規に始めたい研究を合わせて整理して欲しい。
理論を実際のプロジェクトに導入して検討するような莫大な予算がかかる調査やGISと連携した研究等に期待したい。
各研究課題について、社会基盤的・根源的な研究、いろいろな技術を評価するような行司的な役割に関する研究、施策が実行される現場のデータを用いる研究という視点からうちだせば、国総研が研究する意味が明確になるのではないか。
 
(情報の発信)
参考文献を掲載して情報同士をつなげる工夫をすること等により、詳しく知りたいと思った人がもっとも詳しい情報までたどれるようにする必要がある。
紙での発信だけでなく、CD-ROM等電子媒体でも発信することは、省資源の面からも有効なのではないか。
 
(自己点検について)
研究というのは必ずしもうまくいくものではない。反省をして修正をした事項もあるようなので、自己点検資料にはそういったことをちゃんと書けばよい。
国総研は環境イニシャティブ等省庁連携をリードし、情報交換に留まらない活動を行っており評価できる。総合科学技術会議で省庁連携の研究を奨励しており、重要な視点であるので、強くアピールしていくべきである。
 
(評価の方法)
研究単位の予算に対してどのような成果が得られたかという研究の費用に対してどのような効果が得られたかという面からも評価できるとよい。
 
(平成16年度の新規研究開発課題(案)について)
研究の実施に当たっては、他機関で行われている関連研究の成果等を活用することとされたい。