国土技術政策総合研究所研究評価委員会
平成13年度第1回分科会報告書



資料5 港湾空港分科会における特別研究の評価及びとりまとめについて

 港湾空港分科会では、港湾空港分野で行う研究開発課題のうち特別研究(運輸分野の研究機関等において行われる特に重要な研究であって、予算書に事項立てされる研究)2課題についての評価も実施した。
 評価の方法については、特別研究についての説明後、分科会長及び各委員からの意見及び評価を受け、また、欠席委員から事前にいただいた意見を紹介した。事前にいただいた意見を含め、分科会における意見及び評価に基づき、分科会長の責任において評価結果がとりまとめられた。
 なお、とりまとめにあたっては、プロジェクト研究と特別研究は相互に関連する研究内容であるということ、並びに統一的にまとめることによって関連情報として参照が可能になる等を考慮し、参考として本報告書へ掲載することとする。



評価の結果

 本評価結果は、平成13年度1回国土技術政策総合研究所研究評価委員会港湾空港分科会における審議及び欠席委員より事前にいただいた意見に基づきとりまとめたものである。

 平成14年1月17日
                                  国土技術政策総合研究所
                                  研究評価委員会
                                  港湾空港分科会
                                  分科会長 森杉壽芳



「港湾と道路のネットワークを考慮した整備評価手法に関する研究」の評価結果

【総合評価】
 本課題は、特別研究として位置付けられていることもあり、重点的に実施されるべきと評価する。

【研究を実施するにあたっての留意事項】
 「波及効果・アウトカム指標の検討」について、金銭的外部効果の中に乗数効果を入れているが、これは入れる必要がないと考える。また、誰に便益が帰着するかという問題や波及効果の検討は、便益帰着表や一般均衡分析によるべきである。
 また、人と物の交流による文化的な効果、人間の心理に及ぼす効果も検討していただきたい。


「超大型航空機荷重に対するライフサイクルコストを考慮した
空港舗装の設計・補修に関する研究」の評価結果

【総合評価】
 本研究は、ライフサイクルコストを導入した経済的、合理的な空港整備補修の実現、並びに国際的に通用する技術基準の整備等有意義な研究と認められるので、重点的に実施されるべきと評価する。

【研究を実施するにあたっての留意事項】
 超大型航空機の運航頻度に関する設定をどのように行うかによって、ライフサイクルコストの計算結果に大きく影響してくるものと考えられる。また、設計法についてもISO、CEN等の地盤の考え方を取り込んでいかないとなかなか国際基準にはならないので、連携先を国内に限定せずに考えるべきである。



評価の結果に対する対応

 国土技術政策総合研究所研究評価委員会港湾空港分科会評価結果を踏まえ、以下のとおり対応することとしたい。
○「港湾と道路のネットワークを考慮した整備評価手法に関する研究」
 評価結果を踏まえ、分析手法の再検討及び文化的な効果にも配慮し、効率的かつ効果的な研究を推進していきたい。
 その他ご指摘いただいた意見については、十分念頭に置いた上で、研究を進めていきたい。
○「超大型航空機荷重に対するライフサイクルコストを考慮した空港舗装の設計・補修に関する研究」
 評価結果を踏まえ、研究を進めるにあたっての連携先の問題やその中での国総研の役割について十分留意しつつ研究を進めていきたい。
 その他ご指摘いただいた意見については、十分念頭に置いた上で、研究を進めていきたい。